不登校中の人間関係でどんな悩みが起きる?家族・先生が知っておきたい視点
不登校中の「人間関係の悩み」、親としてどう受け止めればいい?
お子さんが不登校になると、勉強以上に気になるのが友だちや先生との人間関係ではないでしょうか。
「学校で何があったの?」「友だちはいるの?」と聞きたくても、うまく聞けなかったり、話してくれなかったりして、親のほうもモヤモヤした気持ちを抱えがちです。
今回ご紹介する動画は、不登校を経験した当事者の声をもとに、「不登校中に人間関係でどんなことで悩んでいたのか」をテーマにお話ししているREOちゃんねるのショート動画です。
まずは保護者の方が先に見ていただき、そのうえで、「もしよかったら一緒に見てみない?」と、お子さんにそっと紹介してあげてもらえたらと思います。
【動画】不登校中に人間関係で悩んだこと(家族・先生向け)
以下の動画では、学校に行けていなかった頃の気持ちや、家族・先生にどうしてほしかったかといった本音を、短い時間でぎゅっとまとめてお伝えしています。
動画を見ながら、「うちの子も、もしかしたら似た気持ちだったのかな?」と、お子さんの背景にある思いをイメージしていただけると、関わり方のヒントが見つかりやすくなります。
不登校中の子どもが、人間関係で悩みやすいポイント
不登校の子どもたちからよく聞くのは、次のような悩みです。
- クラスでのトラブルやいじめがあった
- 「空気を読まなきゃ」とずっと気を張っていて疲れてしまった
- 先生との相性が悪く、相談しても分かってもらえないと感じた
- 学校に行けなくなってから、連絡が減った・途切れたことで孤立感が強くなった
- 「行けていない自分」を、友だちや先生にどう思われているのかが怖い
これらはあくまで一例ですが、「学校に行っていないから楽になった」というよりも、「学校に行けないうえに、人間関係の不安も抱えている」状態になっていることが多いです。
動画では、こうした悩みがあるときに、周りの大人がどんな声かけや距離感でいてくれると安心できたかについても触れています。
家族ができること:無理に聞き出さず、「いつでも話していいよ」の姿勢を
人間関係でつらい経験があったお子さんほど、「話したら心配をかける」「怒られるかもしれない」と恐れて、家庭でも詳しく話せないことがあります。
そんなとき、保護者の方に意識していただきたいのは、次のようなポイントです。
- 具体的な内容を無理に聞き出そうとせず、「話したくなったらいつでも聞くよ」と伝える
- 「なんで言わなかったの?」よりも「今まで一人でよく耐えてきたね」と、まずは気持ちをねぎらう
- 学校・友だち・先生の誰かを一方的に責めるのではなく、お子さんの安全・安心を最優先に考える
- 「学校に戻すため」だけでなく、これからの居場所や学び方を一緒に考える姿勢を見せる
動画の中で語られている言葉も、「どんな言い方なら安心してもらえそうか」を考えるヒントになります。
もしよろしければ、REOの保護者向け記事もあわせてご覧ください。
不登校のお子さんを支える保護者向けページ
先生・支援者の方へ:見えない「しんどさ」に目を向けるきっかけとして
この動画は、学校の先生や教育関係の支援者の方にも見ていただきたい内容です。
不登校の背景には、表面からは分かりにくい人間関係のストレスや、「評価され続けること」への疲れが隠れていることがあります。
もちろん、先生方も限られた時間・情報の中で、たくさんの子どもたちに向き合っておられると思います。
それでも、動画に出てくるような「ちょっとした一言」「対応のタイミング」が、当事者にとっては大きな分かれ道になることもあります。
REOでは、不登校のお子さんや保護者様に寄り添う情報をまとめた記事も公開しています。
例えば、
不登校のよくある質問と保護者の悩みQ&A
のページでは、よくいただくご相談とその考え方のヒントをご紹介していますので、併せてご覧いただければ幸いです。
動画の活用アイデア:お子さんとのコミュニケーションの「きっかけ」に
「動画を見せたら、余計に機嫌を悪くしないかな…」と心配になる保護者の方もいらっしゃいます。
無理に見せる必要はありませんが、もし活用される場合は、次のようなステップがおすすめです。
- まずは保護者の方が一度、静かな時間に動画を視聴する
- 「こういう動画があってね」と、内容を簡単に共有する(見せるかどうかはお子さんに委ねる)
- お子さんが興味を示したら、一緒に見たり、あとから感想を聞いてみたりする
- 動画の内容に対する意見を否定せず、「そう思っているんだね」と受け止める
お子さんによっては、動画そのものよりも、「お母さん(お父さん)が自分の気持ちを知ろうとしてくれたこと」が、安心につながる場合もあります。
「一人で抱え込まなくていい」というメッセージを届けたい
不登校と人間関係の問題は、とてもデリケートで、正解がひとつではないテーマです。
だからこそ、当事者の声を通じて、「しんどかった気持ち」を言葉にしていくことが、少しずつ回復への一歩につながっていきます。
今回の動画や記事が、お子さんの気持ちに寄り添うきっかけになればうれしく思います。
もし、「うちの場合はどう考えたらいいんだろう…」と不安が続くようでしたら、どうぞ一人で抱え込まずに、専門機関や私たちのような支援団体も頼ってくださいね。