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不登校支援制度親御さんのお悩みで

不登校支援の基盤「教育機会確保法」ってどんな法律?

 はじめに

お子さんが学校に行けなくなったとき、「このままで大丈夫だろうか」「将来に影響はないか」と、不安を抱いてしまう保護者の方も多いのではないでしょうか。
そんなとき、ぜひ知っておいてほしいのが「教育機会確保法」です。

教育機会確保法は、正式には「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」といいます。
教育機会確保法の目的は、不登校の子どもたちが多様な形で学び、社会とのつながりを持ち、自信を回復していけるように支援することです。
2017年2月に施行され、今もなお、不登校支援の大きな土台となっています。

この記事では、教育機会確保法のポイントや制定された背景について解説し、不登校に対する国の方針を紹介していきます。


 教育機会確保法の背景

この法律が必要とされた背景には、不登校の増加があります。

近年、不登校の児童生徒の数が増加しており、文部科学省もその支援に力を入れています。令和4年度(2022年度)では、小・中学校の不登校児童生徒数は約29万9千人、高校では約6万人と過去最多を記録しました。


従来の不登校の支援は「登校を再開させること」中心とされていましたが、現在は「無理に登校を求めず、子どもの学ぶ権利と心の安全を確保する」方向へと大きく転換しています。
教育機会確保法ではこうした価値観の変化を法的に裏づけています。

 教育機会確保法のポイント

教育機会確保法では、次のような考え方が示されています。

校に復帰することを前提としない

不登校は問題行動ではない

自治体や学校には不登校支援の努力義務がある

学校復帰を前提としない支援の明文化

教育確保法第2条(教育機会確保法に基づく基本指針)では、次のような記述があります。

「支援に際しては、登校という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要がある。」

「不登校児童生徒が行う多様な学習活動の実情を踏まえ、個々の不登校児童生徒の状況に応じた必要な支援が行われるようにすること。」

出典:教育機会確保法に基づく基本指針(平成29年3月31日 文部科学大臣決定)

つまり、登校を「ゴール」にせず、一人ひとりに合った学びの形を一緒に探していこうという考えがあります。
その子にとって最も適した方法で学び、自信を回復し、将来的な社会参加につなげていくことが重視されているのです。

不登校は問題行動ではない

また、同じく教育確保法第2条(教育機会確保法に基づく基本指針)では、次のような記述もあります。

「不登校は、取り巻く環境によっては、どの児童生徒にも起こり得るものとして捉え、不登校というだけで問題行動であると受け取られないよう配慮し、児童生徒の最善の利益を最優先に支援を行うことが重要である。」

出典:教育機会確保法に基づく基本指針(平成29年3月31日 文部科学大臣決定)

学校に行けないことは“問題行動”ではなく、子どもにとっての利益を大事にすることが示されています。
不登校は特別なことではない、学校に行かないというだけで悪いということはないと、法的に認められているのです。

自治体や学校への努力義務の明記

また、教育機会確保法第6条では、地方公共団体や学校に対し、次のような努力義務が課されています。

「不登校児童生徒の実情を踏まえ、必要な支援を行うよう努めるものとする。」

この条文に基づいて、自治体や学校には教育支援センター(適応指導教室)や相談体制の整備、情報提供の充実なども求められています。
教育支援センターについて知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

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不登校のお子さんを持つ保護者の方へ

不登校は「親のせい」でも「子どものわがまま」でもありません。
教育機会確保法は、そのことを明確に社会に示すために制定された法律です。
この法律の存在を知っておくことが、お子さんにとっての安心、安全な学びの第一歩になります。

不登校のお子さまを支えるため、法律や制度を知り、正しい情報をもとに選択肢を増やしていきましょう。

この記事を書いた人
ももたに

ももたに 教えることが好きで、大学在学中から通算で10年以上にわたり塾講師・家庭教師を続けてきました。主に文系科目を担当しています。指導時には、雑談も含め生徒さんのペースに合わせることを大切にしています。最近はポケモンのアニメと原神にはまっています。漫画とゲームが好きです。

 

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