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ホーム不登校お役立ち情報不登校の場合、転校や留学も手段の一つになる。慎重に事を進めよう。

学習面・進路面で

不登校の場合、転校や留学も手段の一つになる。慎重に事を進めよう。

転校や留学も手段のひとつになる

学校の友人や先生とどうしても合わない場合や、いじめが原因の不登校の場合には
転校や引っ越しをすることで状況が改善することはよくあります。
本人が「学校に行きたい、新しい友だちを作りたい」と思っているのであれば選択肢のひとつとして考えてみましょう。

とはいえ、ボクはやみくもに転校をすすめることはありません。親子ともに負担が大きいことだからです。
また都市部であればまだしも、学校の少ない地方部では転校自体のハードルはとても高く
「誰も自分を知らない環境でイチから始める」ということは難しくなります。
これまでの環境をがらりと変えるには県外まで引っ越すという選択がありますが、
実際には保護者の仕事や他のきょうだいの都合、金銭面の問題などクリアにする事項が多く、すぐに実行に移すことは困難でしょう。

私立一貫校に通っている場合

近年増えているのは、私立一貫校からの転校あるいは外部受験をするケースです。
ボクが担当するご家庭に限っては急増しているといえるほど、私立一貫校から「外に出たい」「外に出る」という子は増えました。
ここでも、転校や外部受験が状況を好転させることは多いですが、やはりやみくもに転校すればいいというものではありません。
私立一貫校の場合、所属する学校によって対応が異なります。
転校や外部受験を応援してくれる学校もあれば、逆に、転校や外部受験の言葉を出したとたんに冷たい扱いをされることもあります。
転校先が決まらない状態で性急に動いたことで、「浪人」状態になってしまったケースもあります。
私立一貫校の場合は、学校別の対策が必要なこととともに、
「せっかく入ったのにもったいない」「学費を払い続けるのはもったいない」といった、子どもの状態とは無関係な要素も絡んできますので、
冷静にメリットとデメリットや大切な事実を積み重ねながら選択をしてあげる必要があります。

転校だけが環境を変える手段ではない

また、転校すればすべての問題が解決するとは限りません。
家族関係が原因の不登校や、自分でも理由がわからない不登校は転校しても結局は同じことの繰り返しになる可能性はあります。
むしろ、ボクが見た限りでは安易に転校を繰り返す子ほど、一時的な登校状態と不登校状態を繰り返します。
これは「不登校の原因は学校にあるに違いない。環境を変えればきっとうまくいく」と決めつけてしまうことで、
他の要因に目を向けられなくなっているためではないかと思われます。

家庭の事情が許すのであれば心機一転するために転校をしてみることは選択肢のひとつになり得ます。
ですが、転校して一時的に学校に通っても、しばらくしてから不登校になったとしたら、
原因は思っているところとは別にあり、そこに気づいて欲しいと子どもがSOSサインを出しているという可能性が高いです。

「一大決心をして転校までさせてあげたのに……」
いいえ、転校さえすれば事態が好転すると考えたところに、いくらかのあるいは大きなズレがあったのかもしれません。
転校しても不登校が続くようなら、ひとまずは家で十分に休ませてください。
転校という環境の変え方とは、違う形の環境の変え方はありますし、それが必要な子はいます。
親の接し方や言動を変えることも十分な「環境の変化」なのです。
逆に、いくら転校や転居を繰り返しても、身近の雰囲気や空気が変わらなければ、何も変わらないのと同じとも言えます。

 

留学を考えるなら慎重に事を進めよう

環境を変えるという点では、思いきって親元から離すことも一案です。
たとえば、遠隔地での寮生活や留学へのチャレンジです。そういった方法もあることを頭に入れておいてください。
親から離れた途端に、子どもの言動ががらりと変わってしまうことは珍しくありません。
日本の教育システムに合わなかった子が、海外留学をすることでのびのびと生活を楽しんでそれまでの遅れを取り戻す例も少なくありません。
いわゆる「水が合う」というもので、生活環境が日本よりも海外のほうが合うという子は一定数でいます。
中学卒業後に正規留学をすることで外国語が堪能になって帰国し、それからの進学や就職で大逆転ができる可能性も高くなるでしょう。
ただし、留学の場合には本人の意思をしっかりと確認してあげることを忘れてはいけません。
「海外へ行ってしまえば何とかなる」と思わないでください。
「絶対に帰ってくるな」と言って送り出すことで頑張れる子ばかりではありません。
あたかも見捨てるような形での留学はおすすめできません。

海外留学に関しては、本人を交えて慎重に事を進めることが大切です。
不登校生の留学の場合には、いちど短期の語学留学や親子留学をしてみて、
その感想や印象をふまえ、あらためて正規留学を考えるくらいが望ましいです。
留学には大きな可能性と魅力があるぶん、事前の慎重さを欠かすことはできません。

 

(本記事は、REO代表 阿部伸一著 『「不登校」は天才の卵』から一部抜粋・改変したものです)

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