不登校の子どもを持つ人は子どものためにできるだけのことをしてあげたいと思っているでしょう。
それでもどうしても行かなければため息のひとつも出てしまうことは仕方のないことなのかもしれません。
けれど、一番辛い思いをしているのは子どもたちであることを忘れないでください。
子どものこたえを受け入れてあげましょう
「私がこれだけ頑張っているのだから、明日は行くでしょう」
そんなオーラが出ている人が意外と多いのです。
たとえば買い物から帰ってきた後、スーパーの袋をダンッと床に置いて「はあーっ」とため息をつく・・・・・・。
仕事や家事、他のきょうだいの世話をしているあなたは疲れ果てているのでしょう。
ですが、子どもは自分の部屋にいてもそれを聞いています。
聞こえなかったとしても、雰囲気を察します。
不機嫌なオーラ、疲れたオーラはなるべく出さないように気をつけたいものです。
不登校が数日以上続いているとき
「明日はどうする? 行けそう?」
と聞くのは大丈夫です。毎日、聞きたくなるのは仕方のないことですし、
聞かなければ子どもの変化がわかりません。
ただ、それに対する答えをすべて受け入れてあげて欲しいのです。
「やめておく」「行かない」
そんな答えが返ってきたときは…。
親だって人間ですから、ガッカリもするし、ため息のひとつも出ます。
けれど、不機嫌な様子をいつまでも子どもに見せず、気持ちを切り替えましょう。
本当の意味で子ども目線に立つには?
まずは話題を変えてください。 天気のことでも、芸能人の話題でもなんでも結構です。
一度、学校から離れてください。
女の子の場合、一緒にアイドルを応援するのもいいでしょう。
好きな人が 一緒、というのは心強いものです。
実際に不登校の女の子がお母さんと一緒にコンサートに行くようになってどんどん親子関係が改善した例もあります。
ボクが言うまでもなく、不登校に苦しむ子どものことを思い、できる限りの努力をしている人は、
子どもの心を理解するために「子ども目線に立つ」ことはすでに心がけていると思います。
ですが、本当の意味で子ども目線に立って いる人は少ないものです。
もしあなたが「子どものために…」と思っていたら、その時点ですでに親目線なのです。
本当の意味で子ども目線に立つ方法はひとつ。「自分だったらどう思うか」と、常にわが身に置き換えて考えることです。
あなたが会社をやめて家にいたとしたら······毎日「仕事をしろ、会社に行け! なんで仕事ができないんだ」と言われるのはいやなものですよね。
それなら気晴らしにコンサートにでも誘ってもらったり、おいしいものを食べさせてもらったりするほうがうれしいはずです。
自分だったらどうだろう?という視点を持つ
「ウチの子は何を考えているのだろう」と思うよりも「私だったらどう思うだろう」と考えることで、ほとんどの疑問は解決します。
自分がやられてイヤなことはしない――そんなシンプルなことをするだけで、あなたも子どもも楽に過ごすことができるのです。
(この記事は、REO代表の阿部の著作『不登校は天才の卵』の内容を改変して作成しています。書籍の詳細はこちら)