対象年度:令和8年度(2026年度)


不登校の期間があると、高校受験に向けて「欠席日数はどう見られるのか」「調査書の内容だけで判断されてしまうのではないか」と不安になることがあると思います。
この記事では、令和8年度(2026年度)広島県公立高等学校入学者選抜の公式情報をもとに、不登校の子どもを持つ保護者の方が確認しておきたい制度を整理します。
【この記事でわかること】
広島県公立高校入試の基本
広島県の公立高校入試は、広島県教育委員会が公表している「令和8年度広島県公立高等学校入学者選抜実施要項」に基づいて行われます。
全日制の一次選抜では、主に一般学力検査、調査書、自己表現をもとに選抜が行われます。
ただし、選抜の内容や配点は、高校・学科・コースによって異なる場合があります。まずは、志願予定校でどのような選抜が行われるのかを確認することが大切です。
- 一般学力検査
国語・社会・数学・理科・外国語(英語)の5教科で実施されます。 - 調査書
中学校での学習状況などを記載した書類です。 - 自己表現
志願者全員に対して、個人ごとの面談形式(1人当たり10分以内)で実施されます。
全日制の一般枠による選抜では、一般学力検査、調査書、自己表現の配点の比重は6:2:2とされています。
不登校や欠席日数が気になる場合は、自己申告書を確認

志願者で、特別の事情のある者及び過年度卒業生は、本人が記入した自己申告書(様式第5号)を提出できます。
不登校の期間がある場合、必ず自己申告書を提出するというわけではありません。ただ、欠席が続いた背景や、中学校生活の中で伝えておきたい事情がある場合は、提出について相談してみると安心です。
提出方法は、在籍状況によって異なる
中学校に在籍している場合や卒業後間もない場合は、出身中学校を通じて手続きを進めます。提出が必要になったときに慌てないよう、流れを確認しておくと安心です。
自己申告書の扱い
自己申告書を提出した場合は、一般学力検査や調査書、自己表現などの選抜資料に加えて、総合的に判断されます。
志願者から自己申告書(4(1)イ(P33)を参照)が提出された場合は、これを選抜資料に加えて、総合的に判断して決定する。
令和8年度広島県公立高等学校入学者選抜実施要項(PDF)30ページ
受検にあたって特別措置を申請できる制度がある

広島県には、受検にあたって特別措置を希望する場合に、入学者選抜に関する特別措置願(様式第3号)を提出できる制度があります。
たとえば、点字検査用紙を必要とする場合、代筆による解答を必要とする場合、拡大した学力検査用紙を必要とする場合などが挙げられています。
発達障害を理由に特別措置を希望する場合
発達障害を理由に特別措置を希望する場合は、申請書に加えて、医師の診断書および中学校における個別の教育支援計画等の提出が必要とされています。
私立高校の当日点重視の入試も選択肢に
私立高校では、学校ごとに入試方式や基準が異なります。
推薦入試では調査書や内申基準が重視されることがありますが、調査書の扱いよりも、当日の試験結果を重視する入試方式を設けている学校もあります。
不登校の期間があり、内申点や欠席日数に不安がある場合は、当日点を重視する入試方式があるかどうかも確認しておくと、選択肢を広げやすくなります。
ただし、「オープン入試」「一般入試」「フリー入試」などの名称や条件は学校によって異なります。必ず各校の最新の募集要項で確認しましょう。

広島県内の私立高校については、広島県私立中学高等学校協会が公表している募集案内や学校一覧から確認できます。
募集要項や個別相談で確認したいこと
私立高校の入試は、学校ごとの募集要項で条件が異なります。気になる学校がある場合は、募集要項を確認したうえで、学校説明会や個別相談で次の点を確認しておくと安心です。
- 一般入試・推薦入試など、どの入試方式があるか
- 調査書や評定、欠席日数をどのように扱うか
- 学力検査・面接・作文など、当日の検査内容
POINT: 「内申不問」「当日点重視」といった表現は、学校ごとに意味や条件が異なることがあります。必ず最新の募集要項や個別相談で確認しましょう。
不登校の子が検討しやすい高校
毎日朝から夕方まで通う全日制高校が合う子もいれば、通信制高校や定時制高校のほうが安心して学びやすい子もいます。
全日制・定時制・通信制の違いについてはこちらの記事でも解説しています。
広島県内の公立高校にも、通信制課程や、定時制・通信制を組み合わせたフレキシブル課程を設置している高校があります。
福山市にある県立の通信制高校です。レポート学習やスクーリングを通して卒業を目指しながら、対面での授業や生徒同士の交流の機会も設けられています。自分の体調や生活リズムに合わせて学び方を考えたい場合に、選択肢の一つになります。
▶ 広島県立東高等学校 公式サイト
平日登校コースと通信教育コースが設置されています。平日登校コースは定時制の課程、通信教育コースは通信制の課程にあたります。定時制・通信制の枠組みにとらわれず、自分に合う学び方を考えやすい課程です。
▶ 広島市立広島みらい創生高等学校 公式サイト
POINT: 通信制課程やフレキシブル課程は、学校・コースによって登校の仕方、学習内容、入試の配点が異なります。志願を検討する場合は、必ず各校の入学者選抜実施内容や学校案内を確認しましょう。
私立通信制高校という選択肢もある
広島県内には、公立高校だけでなく、私立通信制高校の学習拠点もあります。
通学日数を少なくしたい場合や、オンライン中心で学びたい場合は、私立通信制高校も選択肢の一つとして考えてみてもよいでしょう。
高校受験に向けて準備しておきたいこと

不登校の期間がある場合は、早めに情報を整理しておくことで、進路選択を進めやすくなることがあります。
- 相談しやすい先生や窓口を見つけておく
- 募集要項や学校説明会の日程を確認する
- 自己申告書について相談する
- 受検上の特別措置が関係するか整理する
- 通信制高校・定時制高校も比較してみる
進路は一つではありません。全日制高校だけでなく、通信制高校や定時制高校、フレキシブル課程なども含めて考えることで、お子さんに合う高校が見つかる場合もあります。
FAQ|広島県の不登校生の高校受験でよくある質問
不登校でも広島県の公立高校を受検できますか?
はい。広島県の公立高校入試では、不登校であることを理由に受検資格が制限されるわけではありません。
ただし、選抜方法や必要な書類は課程や高校によって異なります。まずは志望校の入学者選抜実施内容や募集要項を確認しながら、分からないことがあれば、相談しやすい先生や窓口に聞いてみると安心です。
不登校の場合、自己申告書は提出したほうがよいですか?
不登校の期間がある場合でも、必ず自己申告書を提出するというわけではありません。
ただ、欠席が続いた背景や、中学校生活の中で伝えておきたい事情がある場合は、自己申告書について確認しておくと安心です。提出するかどうかは状況によって異なるため、無理のない形で、相談しやすい相手に確認してみましょう。
受検にあたって特別措置を申請できますか?
はい。広島県では、受検にあたって特別措置を希望する場合、入学者選抜に関する特別措置願(様式第3号)を提出できる制度があります。
必要な措置や提出書類は状況によって異なります。受検当日の環境や方法について心配なことがある場合は、早めに確認しておくと安心です。
自己表現が不安な場合はどうすればよいですか?
自己表現に不安がある場合は、早めに準備の進め方を確認しておくと安心です。
話す内容を一人で抱え込まず、これまでの経験や高校で頑張りたいことを少しずつ整理していきましょう。
広島県に公立の通信制高校はありますか?
はい。広島県立高校では、広島県立東高等学校に通信制課程が設置されています。
また、広島市立広島みらい創生高等学校には、通信制の課程にあたる通信教育コースがあります。
まとめ:制度を確認しながら、お子さんに合う進路を探していきましょう
不登校の期間があると、高校受験に向けて不安が大きくなりやすいものです。
ですが、広島県の公立高校入試では、調査書だけで合否が決まるわけではなく、一般学力検査や自己表現も含めて選抜が行われます。
また、特別の事情がある志願者が提出できる自己申告書や、受検にあたって特別措置を申請できる制度もあります。
高校進学の道は一つではありません。公立高校だけでなく、私立高校、通信制高校、フレキシブル課程なども含めて考えることで、お子さんに合う進路を探しやすくなります。
REOでは、不登校からの高校進学について、ご家庭の状況に合わせたご相談を受け付けています。公立高校、通信制高校、サポート校など、どの選択肢が合いそうか一緒に整理していくことができます。
参考・出典(一次情報)
- 広島県教育委員会|令和8年度広島県公立高等学校入学者選抜
- 広島県教育委員会|令和8年度広島県公立高等学校入学者選抜実施要項
- 令和8年度広島県公立高等学校入学者選抜実施要項(PDF)
- 広島県私立中学高等学校協会|入試情報
- 広島県私立中学高等学校協会|私立中学校・高等学校 一覧
- 広島県立東高等学校 公式サイト
- 広島市立広島みらい創生高等学校 公式サイト
※この記事は、令和8年度(2026年度)広島県公立高等学校入学者選抜実施要項および広島県教育委員会公式ページをもとに作成しています。入試制度、提出書類、提出期限、各高校の選抜内容は変更される可能性があります。出願前には、必ず広島県教育委員会および志願先高校の最新情報を確認してください。
